SNフッ素コート

刃物も切れ味長持ちメンテナンスらくらく

フッ素被膜により粘着剤が付きにくくなり、加工品質が安定。
作業時間の短縮にもつながります。

特許取得SNフッ素コート

1µm以下のフッ素被膜を98℃で焼成

撥水・撥油・非粘着が求められる刃物や部品の表面に適しています。

■高密着性・高硬度(鉛筆硬度6H~9H)の透明防汚性被膜を形成
■98℃以下の低温で焼成するため、金型の硬度と精密さを損なわない
■厚みが1μm以下のため、クリアランス5μm以下の打抜き金型にも使用可能
■PFOS/PFOA規制の物質は含まない
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受賞歴

  • 経済産業省近畿経済産業局「関西ものづくり新撰2013」選定技術
  • 平成24年度大阪府経営革新計画承認事業

施工事例

ゴム金型やモールド金型の離型性改善には、耐熱温度350℃、膜厚3μm以下のFCコートをお勧めします。

  • 粘着フィルム用プレス金型のパンチやダイ
  • 各種ノズルの内径部分
  • 粘着フィルムの送り装置部品
  • 丸刃(φ300、t3)
  • シリンジ(内径φ50、ℓ300)チーズ
  • ガラス、プラスチック、ゴムなどの各種素材にも施工可能
  • 医療機器

施工方法
お預かり後、3営業日内に返送

※特殊製法によるフッ素溶剤の使用により低温焼成を実現しています。

被膜成分【結晶性シリカ+フッ素樹脂(PTFE)】

塗布材料成分表

単一物質・混合物の区分:混合物

成分 菅報公示番号 CAS No. 含有量
シラン系化合物 新規少量 企業秘 0.5-1.0%
1-ブタノール 2-3049 71-36-3 98.4-98.2%
酢酸ブチル 2-731 123-86-4 0.3-0.5%

単一製品・混合物の区分:混合物

成分 含有量(wt%) CAS No. 化審法 公示番号 安衛法
フッ素系溶剤 99.80-99.98 企業秘 既存化学物質 企業秘 公表物質
フッ素樹脂 0.02-0.2 - 少量新規化学物質 - 少量新規化学物質
PFOA・PFOS分析データ

人体への蓄積量はEU規制値をクリア

【要旨】PFOA(パーフルオロオクタン酸)、PFOS(パーフルオロオクタンスルホン酸)は、フッ素を含む人工有機フッ素化合物で、水溶性であるが人体に蓄積する性質を有する。EUでは素材・表面処理・製品毎に異なる規制値が定められている。
SNフッ素コートのコーティング中に存在するPFOAおよびPFOSの含有量を確認するため、LC-MS(液体クロマトグラフ質量分析)/MS(質量分析)による両物質の濃度測定を行った結果は以下の通りである。人体への蓄積については、規制値をクリアしており、問題はない。

LC-MS/MSによるPFOAおよびPFOS濃度測定結果(当社入手データによる)

試料名 試料中含有量ppm(µg/g)
PFOS PFOA
コーティング液 <0.03 <0.03

PFOAおよびPFOSは検出下限未満であり、化審法(第二種監視化学物質)をクリアするフッ素コーティングです。

耐摩耗性データ

n-ヘキサデカンを用いた実験ではSNフッ素コートは、汚れの付着防止機能の磨耗耐久性が10,000回以上の摩擦をクリアしています。
フッ素の鎖が、水や汚れを寄せ付けません。


(当社入手データによる)

動摩擦係数データ

SNフッ素コート表面の動摩擦係数はµ=0.09以下と低く、ドライ潤滑面が得られます。(当社入手データによる)

被粘着性能

評価結果

大阪府立産業技術総合研究所
実験データによる

粘着テープの切断動画

未コートの刃とSNフッ素コート加工済の刃で両面テープ(1mm×2)を1140回切断し、切断力を測定用センサで比較。


映像左「表面処理なし」、映像右「SNフッ素コートあり」

エラストマーの離型力

評価結果

大阪府立産業技術総合研究所 実験データによる

引張試験機 インストロン材料試験機(5582型)
成形樹脂 スチレン系熱可塑性エラストマー t3mm
成形条件 230℃、60kgf/cm²、10分
金型材 STAVAX t5mm
表面処理 🅰研削加工面(Ra0.10µm、Rz0.72µm)
🅱イエプコ処理面(Ra0.19µm、Rz1.4µm)
🅲フッ素コーティング(Ra0.20µm、Rz1.4µm)
🅳ガラスコーティング(Ra0.07µm、Rz0.52µm)

離型力の測定動画

表面処理を施した金型材とスチレン系熱可塑性エラストマーの剥離試験をハイスピードカメラで撮影。

●研削加工面とイエプコ


●イエプコ+ガラスとイエプコ+フッ素

お客様の声

特殊粘着フィルム型抜きが、今まで300ショットしか連続生産できなかったが、この処理により3,000ショット以上の連続生産が可能になった。

1ロール500m巻きの粘着フィルムをカットするスリット丸刃に施工。従来1ロール毎に洗浄していたが、20ロールを連続スリット加工しても良好な品質が得られた。

金型に付着した粘着剤を溶剤で除去していたが、この処理によりメンテナンス回数が大幅に減り、アルコールでふき取る程度の軽作業になった。

よくあるご質問

ご質問で多い内容等をQ&A形式で掲載しています。その他お気軽にお問い合せ下さい。

SNは何の略でしょうか?
Smooth Nano(スムース・ナノ)の略です。
動摩擦係数がµ=0.09以下と低くスムース(滑らか)であり、膜厚が1µm以下とナノメートル レベルの薄さであるためS(スムース)N(ナノ)フッ素コートと名付けました。
処理温度は何度でしょうか?
SNフッ素コートは98℃以下の低温度の成膜が可能で、ゴムやプラスチック等の製品にも処理が可能です。一般的なフッ素樹脂コーティングは260℃以上の高温焼成工程が必要なため、耐熱温度の高い材料にしか処理ができません。
どのように処理をするのでしょうか?
専用工具で塗布をします。刃先など触れてはいけない箇所には、非接触状態で処理が可能です。
コーティングの色は何色でしょうか?
SNフッ素コートは無色透明なため、コーティング後も製品の外観に変化はありません。
コーティングに着色は可能でしょうか?
SNフッ素コートは着色することができません。
コーティングの膜厚はどの程度でしょうか?
SNフッ素コートの膜厚は0.385µm~0.55μmです。
約0.35µmの下地層と約0.2µmのフッ素超分子層の2層からなります。これら2層の構成と独自の材料特性により、膜厚が安定します。
膜を厚くすることは可能でしょうか?
SNフッ素コートは膜を厚くできません。
コーティングの寿命はどの程度でしょうか?
粘着フィルムの切断刃など非金属を切断する部品等には長期間の効果が期待できます。
実績では特殊粘着フィルムの型抜きにおいて、コーティング処理前は300ショットしか連続生産ができなかったことに対し、コーティング処理により、3,000ショット以上の連続生産が可能になりました。金属同士が接触する部分では、コーティング面が脱落し易くなるため、効果が長持ちしません。
コーティングの硬度はどの程度でしょうか?
鉛筆硬度で6H~9Hの硬度があります。ただし、コーティングは膜厚が1μm以下と薄膜のため、母材の表面状態により多少硬度にバラつきがでる場合もあります。
どの程度のサイズまでコーティングが可能でしょうか?
通常□900mmまでのサイズにコーティング処理が可能です。□900mmを超えるものでも対応可能ですので、お問合せください。

見積りから納品まで

まずは当社担当者までお気軽にお問い合わせください。

  • ❶見積り・ご指示
    (最大寸法は900mm角以下を希望)

  • ❷見積り・納期回答
    【2営業日(目安)】

  • ❸ご発注

  • ❹当社施工

  • ❺返送
    【受注後3営業日(目安)】
    ※数量・加工内容により納期をいただく場合もあります。

メディア掲載

  • 2013.06.18 近畿経済産業局発行の「関西ものづくり新撰2013」にSNフッ素コートが掲載されました。

お問い合わせ

株式会社新日本テック
〒538-0035 
大阪市鶴見区浜2丁目2番81号
アクセスマップ
06-6911-1183
受付時間:8:30~17:00
(日・祝・休日の土曜日を除く)

営業課 和泉大輝、小山田まで
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